仮名(かな)書道の臨書は、古筆(平安から鎌倉時代に書かれた主に仮名作品のこと)を手本にして、用筆や運筆、筆意を体して習います。
私は、左に手本を置き、例えば線質でいえば、針程の細い線の中にもある変化を見逃さないように習い書いていきます。自身の方針で摹書(もしょ)はしません。
自身の目で見て綿密に観察しながら書き、書き終わったら自分が書いた作品が手本とどう違うのか確認します。
伝統美を温蓄することは、とても大切です。
臨書をした時の落款は、〇〇書ではなく、臨と書きますから最後に峻恵(私の雅号)臨と書いています。
また、かな書道の場合は、草書で書きます。
(掲載は、関戸本古今集を臨書したものです。)