先日、端渓の硯を大切な生徒様から譲り受けました。
私が指導者としてスタートしたのは、今から22年前です。
第一回目は、新宿区でお試し体験講座を開催しました。
Tさんはその時の第一回目の生徒様でずっと継続して通ってくださっています。現在は、長年古筆を臨書されてきたこともあり、とても上手で今では私の方が教えていただくことが大きいです。
この出会いは私にとっての宝です。書に対する姿勢や励ましのお言葉や人生の先輩としても教えていただくことが大きく、いつも感謝の気持ちでいっぱいになります。
こちらの硯は、Tさんがご家族から譲り受けられたとのこと。拝見すると端州名硯で、硯の丘を触れるとさらさらして
良い墨がおりそうです。装飾もとても豪華で驚きました。
この硯をご家族がお持ちになった経緯もお聴きしました。
Tさんから「この硯を側において大切に使ってくださるのは先生を置いて他にはいないと思いました。」と言っていただきとても嬉しかったです。
大変重いのにお持ちいただき硯箱も修復いただいたとのこと。
私は、6歳から所属している大日本書芸院の創設者 翠竹先生と、諸先生方から学んできた”善い書”を伝承していくことが使命だと感じています。
Tさんが大切なご家族から譲り受けた大切な硯を、
一生を捧げると決めた私の使命の側で
一生大切に使いわせていただきます。